目次
1. そもそも節水とは?
フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」によりますと、
節水(せっすい)とは、水を節約すること、具体的には水道水や工業用水などの使用量を削減することである。を見直し、少量の水で同等の効果をあげる活動も含まれる。
とあります。
今回は節水について省エネの観点から考え、節水に取り組むべき企業の特徴や、プロが教える効果的な節水方法について、わかりやすくご紹介します。
省エネというと電力の削減、燃料の削減、CO2の削減等のイメージが思い浮かぶのではないでしょうか。
おそらく節水や水道料金の削減が一番に思い浮かぶことはないでしょう。
しかし、あまり知れてはいませんが、節水は非常に有効な省エネ対策・分野なのです。
有効な省エネ対策の理由としては、節水の費用対効果がずば抜けて良いことにあります。
大雑把ではありますが、電気設備の投資回収期間が3年半程とすると節水の投資回収期間は1年程となります。つまり、約3倍の費用対効果を発揮するのです。
また有効な省エネ分野の理由としては、節水もCO2削減、地球温暖化防止に貢献するからです。
水道の用後は下水に流され市町村等の下水処理場で濾過されます。濾過には濾過ポンプで電気を使いますし、下水や上水を送るのにもポンプでの電力消費が発生します。
よって使う水量が減れば、CO2削減にも電力削減にも貢献することになるのです。
電気やガス等と同様に水道にもCO2排出係数というものがあり、それによって水道削減分からCO2削減分も計算できるのです。
2. 節水した際の企業側のメリット
節水した際の企業側のメリットは、まずはやはりコスト削減、投資効率です。
上記で投資回収の話をしましたが、
月額10万円の削減する場合、水道関係の投資回収1年、電気関係の投資回収3.5年から計算すると、投資費用で300万円の差が発生することになります。
【節水】 10万円/月(削減額)×12ヶ月(1年) =120万円(投資費用)
【電気】 10万円/月(削減額)×42ヶ月(3.5年)=420万円(投資費用)
逆に100万円の投資費用で削減額を比べると、月額約6万円、年額約70万円の差が発生することになります。
【節水】 100万円(投資費用)÷12ヶ月(1年) =約8.3万円/月 約100万円/年(削減額)
【電気】 100万円(投資費用)÷42ヶ月(3.5年)=約2.4万円/月 約29万円/年(削減額)
上記からも明らかなように、節水は非常に投資効率が良く、投資費用が抑えられるため、導入へのハードルが下がります。設置作業も短時間で終わるので、操業・営業に支障が少なく、導入しやすいという点も有ります。
また、シャワー等の節水ではお湯の使用量が減ることにともない、ガスや重油の燃料の使用量も減ることになります。よって節水することにより、水道料金削減だけでなく、更に燃料削減効果も加算されることになります。
お湯の削減分より燃料削減量(金額)、CO2削減分も計算により算出します。
補助金の対象にはなっていませんが、補助金の採択率を上げる為の省エネ効果を追加する為にも効果的です。
3. プロが教える効果的な節水方法
節水というと悪いイメージではありませんか。
なぜ、悪いイメージがついてしまったのでしょうか。
15年〜20年前に一時期『節水コマ』という節水器具が拡販されました。シャワーや蛇口の中に流量を抑える器具をいれて節水するものです。勢いが強すぎる箇所では有効でしょうがそれ以外では水の勢いが低下して、不具合を起こしトラブルになった、取り外したということが頻発しました。その話が広がったため、悪いイメージがついてしまったのです。
現在ではホームセンター等に行くと節水タイプのシャワーヘッドが売っています。(というより現状はほぼ全てのシャワーヘッドが節水タイプで通常のシャワーヘッドを見かけることはあまり有りません。)
このタイプは、シャワーの散水板の穴の数を少なくしたり、小さくしたりする節水方式になります。
気にされない方なら問題ないかもしれませんが、そうすることでシャワーの当たっている感じが減少したと感じたり、水が細くなり勢いが強くなったため体に当たると痛いと感じる方も多いです(老人ホーム等で良く聞きます)。
節水率も”最大”20%ほどで、あまり大きな効果は見込めません。
家庭用では良いかもしれませんが、費用を投資して利用してもらう業務用で使う場合にはあまりオススメできません。
効果的な節水方法とは、まずは使用感が同等若しく以前より良くなるものが好ましく、使用感も踏まえた上で30%〜60%(水圧が弱い箇所でも水圧増強して30%位の効果を出せる)節水効果の出る節水器具を使用することです。。
3.1. 節水アイテムを導入する
大掛かりな節水対策としては、井戸水を活用して自社独自の水道を確保するというやり方があります。
しかしこの対策は、費用対効果で少なくとも上水道料金のみで最低60万円/月以上掛かっている事業場が有効になります。もちろん地域ごとに可能かどうかの問題もあります。
最も取り組み易いのがシャワーや蛇口に対する節水対策です。
ある程度水圧のあるシャワーは1分あたり20Lほどの水が出ています。10分使用すると使用量は200Lになり、家庭用のお風呂一杯分相当になります。よってシャワーの節水は非常に節水効果が高いと言えます。
厨房等の蛇口は使用頻度の高い箇所では1日の使用時間がかなり多くなりますので、使用量が多く、節水の効果が高いです。
シャワー・蛇口の節水アイテムとして最もオススメのものは、勢いを増強した上で空気を流入させた節水方式のものです。使用感が向上したうえで、節水効果も高く、通常50%以上の節水効果があります。
当社が提供する節水器具「ミックス・ジェット」は、細かい気泡を水道水に含ませることで約20~60%の節水を可能にする省エネ商品です。
多くの方が一斉に温水や水道を使う場面でとくに効果があり、細かい気泡がマッサージ効果を与えてくれます。
蛇口用・シャワー用の2種類ございます。投資回収期間は約1年。30万円~40万円の投資費用で月に7、8万の水道代軽減を実現したケースもあります。
企業の節水にご活用ください。
ミックス・ジェットについて詳しく知りたい方はこちらをクリック↓
またトイレも利用人数が多い場所では節水効果が高いです。
トイレのタイプ毎に下記の対策が有効で、約15%〜40%の節水が可能です。
・タンクトイレ式のトイレ・・・必要以上の流水を調整して違和感なく節水できます。
・フラッシュバルブ式のトイレ・・・一定の水量に流水を調整し、水圧を落とすことで節水できます。
・男子小便器・・・流量センサーを最適に調整したうえで、流量調整弁で流量を調整することで節水します。
当社でも各種トイレ用節水器具がございますので、お気軽にお問い合わせください。
3.2. 節水コンサルティングに依頼する
シャワーや蛇口等を節水することにより、ある程度の節水効果・節水率が分かったとしても実際どれくらいの削減効果・金額が期待できるのか、実際の導入費用はいくらなのかは分かりにくいと思います。
その場合は節水コンサルティングをオススメします。
設備の状況・利用状況・水道データから概算でどれくらい下がるかというよりは、最低限これだけの数量・金額が下がり、費用がかかるかが算出できます。
若しくは削減金額分から投資費用をお支払いすることで実質投資費用0円とするプランでは、月毎の削減金額、御支払金額、差し引きでのメリット金額が算出できます。
これらの数値算出により導入の可否や、どう進めていくかの判断がつきやすくなることでしょう。
しかもコンサルティング費用は導入費用に含まれることが多いので、期待した効果が見込めそうにないので導入を見送るとなった場合でも、別途費用が発生することがないため安心です。
当社でも、節水コンサルティングを行っております。お気軽にご相談、お問い合わせください。
4. 節水に取り組むべき企業の特徴
水道を大量に使用している事業場は節水に取り組むべき企業と言えます。
業種でいうとスーパー銭湯、ホテル、旅館、スイミングスクール、スポーツクラブ、病院、介護施設、飲食店、ゴルフ場、スーパーマーケット、学校等になります。
工場関係でいうと食品工場、水産関係などが対象となりやすいです。
トイレ関係の節水では上記以外では来客・利用人数が多い商業施設、オフィスビル、駅、スポーツ競技場、サービスエリア、公園が対象となります。
4.1. 節水に取り組むべき企業の水道料金。目安は?
水道料金が多ければその分削減金額が大きくなる可能性はありますが、いくら以上の企業が対象というわけではありません。
水道料金が多い、少ないなどの感じ方は、各々の企業の主観だと思います。
例えば、水道料金が200万円/月の企業で15%の削減率ならば、削減金額は30万円/月になります。また2万円/月の企業で同じ削減率だとすると削減金額は3千円/月になります。
削減金額の違いはありますが、どちらも節水(省エネ)に成功したと喜んでいただけたら良いかと思います。
4.2. スーパー銭湯やプール施設など水道利用が多い
スーパー銭湯やプール施設は浴槽やプール内の水が大量に必要になるため、真っ先に「水道料金が高い」と思われがちです。
しかしその業界の方はご存知のように、水は濾過して使っているので、浴槽やプールに使用する水量より、実際にはシャワーに利用する水量がほとんどなのです。
先程述べましたようにシャワーの使用量は10分で200L(ご家庭のお風呂一杯分)ですから、1人または2人でこの水量を消費することになります。1日に数百人以上の利用者では膨大な水道使用量となります。
よってその分を節水すると削減できる水道料金、燃料費、CO2削減料も莫大な数値となりますので、節水に取り組むべきオススメの施設といえます。
4.3. 水道利用頻度が高い工場
先ほどもお話したとおり、食品工場、水産関係の工場は業務上大量の水を消費しますので、節水効果が非常に高くなります。節水には大変オススメです。
上記以外の工場でも、大きな工場であれば社員食堂の厨房では大量の水が使用されていますし、従業員数も多くトイレの利用も多いことから、充分節水効果は期待出来ます。
それとは逆に、大量の水を使用している工場でも機械装置に付属している水道関連設備は設置・適合が難しく、節水にあまり適していない場合が多いです。
5. 節水した企業の事例
当社のお客様でドルフィンスイミングスクール様の節水の事例をご紹介します。
スイミングスクール協会に掲載していただいた記事になります。下記をクリックして下さい。
→スイミングスクール協会のドルフィンスイミングスクールの節水削減記事
少し字が小さく見にくいと思いますので、下記に節水削減額の表を作成致しました。
弊社の節水商品「ミックス・ジェット」で年間約150万円の削減額を実現致しました。
その他多くのお客様も節水に成功され、大変喜んでいただいております。
ミックス・ジェットについて詳しく知りたい方はこちらをクリック↓
節水についてのご興味がお有りの方、お悩みやご相談がある方は、お気軽にお問い合わせ下さい。
最後になりますが、節水は企業の経費削減だけでなく、CO2削減、地球温暖化防止などの省エネにも大変貢献致します。ぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。