LED補助金申請についてお探しですか?
現在、省エネ性能が高い設備への移行に関する補助金は国、都道府県、市区町村などの様々な省庁、自治体レベルで事業が行われています。
そんな中、全国の法人が対象になる補助金事業が「先進的省エネルギー投資促進支援事業」です。
先進的省エネルギー投資促進支援事業とは、2020年度まで継続的に行われていた「エネルギー使用合理化等事業者支援補助金(通称:エネ合)」の後継事業です。
エネルギー使用合理化等事業者支援補助金は、国内最大級の補助金事業でした。他の補助金と比較すると、予算や採択率が高いというメリットがあります。
そのため、これからLED導入などの設備の刷新をお考えの方には、ぜひ知っておいた方がよい補助金事業です。
今回は、2021年LED補助金申請まとめについてわかりやすくご紹介します。
目次
1. LED導入の際にもらえる補助金はあるのか?
LED導入の際にもらえる補助金があることはご存じでしょうか?
2021年度にLED導入で補助金がもらえる事業は、経済産業省の資源エネルギー庁が行っている先進的省エネルギー投資促進支援事業です。
現在、本補助金には次の4つの事業があります。
A:先進事業
B:オーダーメイド型事業
C:指定設備導入事業
D:エネマネ事業
LED導入などの照明に関する補助金事業は「C:指定設備導入事業」の中の調光制御機器が、対象設備に当たります。
ちなみに調光制御機器(照明)は、一旦廃止され2021年度に追加された設備対象です。
(参照:経済産業省 資源エネルギー庁)
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/enterprise/support/index.html
2. 導入前に知っておきたいLEDを入れるメリット・デメリット
現在水銀灯、蛍光灯の生産終了が各電機メーカーで進んでいます。
今後在庫がなくなり次第、水銀灯、蛍光灯の交換は事実上できなくなります。
そのため水銀灯、蛍光灯の代替照明として期待されているのがLEDです。
ところでLEDとは一体どんな照明なのでしょうか。
こちらでは導入前に知っておきたいLEDを入れるメリット・デメリットについてわかりやすくご紹介します。
2.1. メリット
LEDのメリットは次の3点です。
❶消費電力が少なく、電気代が安くなる
1つ目が「電気代が安い」ことです。
LEDは蛍光灯と比較すると消費電力が約1/2~1/8と低いことから、電気代が安く済みます。
❷寿命が長い
2つ目が「寿命が長い」ことです。
従来型電灯はフィラメントが使われていましたが、LEDはLEDチップが使われていることから、蛍光灯の約4倍の約40.000時間も長持ちします。
また、毎日11時間、365日使ったとしても約10年間使うことができます。
❸応答速度が速い
3つ目が「応答速度が速い」ことです。
応答速度とは、スイッチを入れてから点灯するまでの速さのことです。
白熱灯や蛍光灯はスイッチを入れてから点灯まで約0.2秒かかります。
それに対しLEDは一瞬で点灯します。水銀灯は消灯後から完全点灯まで20分程かかりますので、休憩時間に消灯する時などは特にLEDが有効です。
2.2. デメリット
LEDのデメリットは次の3点です。
❶本体価格が高い
1つ目が「本体価格が高い」ことです。
本体価格の高さが、LEDの最大のデメリットといわれております。
本体価格は白熱電球、蛍光灯、LEDの順で価格が高くなります。LEDは白熱電球の約10倍、蛍光灯の約2~3倍の価格です。
しかし、近年は普及につれて値段も以前に比べ低減されました。
❷光が弱く感じる
2つ目が「光が弱く感じる」ことです。
LEDに関する話でよくいわれるのが「蛍光灯からLEDに変えた途端、なんだか光が弱い!」といわれる現象です。
この現象はLEDのある特徴に関係しています。
従来型電灯は360°均一に光を届けることができるのに対し、LEDは単一方向にしか光を届けることができないのです。
実際は光を見る方向によって明度が異なるということです。
その為以前はLEDよりも水銀灯に近い感じの無電極ランプや蛍光灯に近いCCFL(冷陰極管)が好まれるケースも有りました。
しかし近年は性能も上がり、一部のLEDは光が均一に広がり明るさも大幅に改善されています。また水銀灯・蛍光灯にはなかった鮮やかさも実現したLEDも多々出てきておりますので、LED器具の選定が重要になります。
❸熱に弱い
3つ目が「熱に弱い」ことです。
LEDは従来型電灯と比較すると、低温で発光することができる照明です。
逆にLEDは高温に弱く、内部温度が80℃を超えると不具合が生じます。
そのため高熱が発生したり、熱がこもる場所では使えません。
しかし、近年は100℃を超えるような高温対応のLEDも有りますので環境に応じたLED
の選定が重要になります。
3. 2021年LED補助金とは?
2021年度にLED導入の補助金として活用できるのは、経済産業省の資源エネルギー庁が行っている先進的省エネルギー投資促進支援事業です。
先進的省エネ(略称)の4つの事業の中で、LEDの導入に関するのが「C:指定設備導入事業」です。
さらに「C:指定設備導入事業」の中にある、ユーティリティ設備の区分があり、その中にLED導入の補助金の対象設備が含まれています。
ところでLED導入の補助金は、昨年までのエネ合では一度はずされ、本年度の先進的省エネで復活したものです。
こちらではLED導入の対象照明についてさらに詳しくご紹介します。
ちなみにユーティリティ設備とは、プラントの稼働に必要な設備のことです。主に電気・水・圧縮空気・燃料・窒素などのインフラを指します。
3.1. 対象照明は、調光制御設備(無線調光/有線調光/人感・明るさセンサー付)
LED導入の補助金は、先進的省エネ(略称)の「(C)指定設備導入事業」、ユーティリティ設備区分の調光制御設備が対象設備になります。
調光制御設備とは、LED照明器具の複数台の設置、センサー付LED照明器具の設置により、自動調光や自動点滅が可能で、省エネに貢献できる照明設備のことです。
調光制御設備を導入することで、人が使っていない時には照明を自動消灯することができます。
調光制御設備には次の3つのタイプがあります。
それぞれご説明します。
❶無線調光
無線調光とは、各種デバイス(端末)を使って、ワイヤレスで照明の明るさを設定することです。
❷有線調光
有線調光とは、天井裏や壁に電線を配線、制御盤を設置して、室内に大がかりなシステムを要する従来型の調光システムのことです。
一般的には、壁に取り付けられたスイッチで調光を行います。
❸人感・明るさセンサー付
人感・明るさセンサー付とは、人や明るさに反応して、自動点灯・自動消灯を行うセンサー機能のことです。
照明が人感・明るさセンサー付になることで、意識する意識しないに関係なく省エネを自動で行うことができます。
4. 照明器具1台当たりの定額補助金額
照明器具1台当たりの定額補助金額は一体いくらもらえるのでしょうか?
照明器具1台当たりの定額補助金額は次の通りです。
設備名 | 補助金額 | 台数 |
無線式調光制御設備 | 3.500円 | 1台あたり |
有線式調光制御設備 | 2.500円 | 1台あたり |
人感・明るさセンサー付調光制御設備 | 2.500円 | 1台あたり |
昨年までのエネ合から変わり、照明設備1台あたりの定額の補助金になります。
ちなみに工事費用は補助対象外になるので、ご注意ください。
5. 補助金限度額
調光制御設備の補助金の限度額は一体いくらになるのでしょうか?
最高額は1億円、最低額は30万円です。
ここから言えることは、仮に人感・明るさセンサー付調光制御設備であれば、1台2.500円の補助金なので、最低でも120台以上設置予定がないと、補助金の対象外になるので注意が必要です。
6. まとめ
今回は、2021年LED補助金申請まとめについてご紹介しました。
LEDが普及する以前は、補助金の対象期間が長かったため補助金を使ってのLED導入が可能でした。しかし現状ではLEDでの補助金対象はごく一部に限られていて、補助金を使ってのLED導入は現実的ではなくなっています。
上記で述べた現状補助金対象となっているLED器具も価格が通常のLED器具より高価な為、補助金を使えたとしても多額の費用負担をしなければなりません。
以前は10万円以上したLED器具が現在では1万円以下に価格が下がっている場合もあります。
LEDの低価格が進み、補助金なしでも導入へのハードルが下がったため、今後さらなるLEDの補助金対象が拡大されることは期待できないでしょう。
それ故にしっかりと費用と省エネ効果を明確にして(投資回収期間等)、LED導入の対象範囲、LED器具の選定、導入する対象の優先順位等を検討していかねばなりません。
LED補助金を利用しなくても、正しい知識でLEDを導入することで十分な経費削減が見込めます。まだLEDを導入されていない場合は、ぜひ検討をされることをおすすめします。
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